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此方は馬頭の街中で折て進む、武茂川に架る國道二九三號の舊道部分の橋であります。
現在では町道と成つて居りますが、嘗ての國道の橋は如何云つた物か、じつくりと見て行きませう。
其では此方、右岸側から見て行きます。 |
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古館橋。
フルダテバシと云ふ讀みで良いのかな。
まあ濁り云々は細く云ふのもアレでせうからアレでありますが、獨特な親柱の意匠であります。 |
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武茂川。
此銘板の字體は機械的な物では無く、發注元首長の直筆では無いでせうか。 |
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横から見ますと、三徑間の鈑橋であります。
まあアレですね、所謂規格橋と同樣な感じでありますから、さう云ふ點では餘見所と云ふべき處は無いかなあと云ふ感じでありますが、
あら、橋脚には桁を載せる部分に補強が施されて居りますね。
其と、何か尖頭型の橋脚の殘骸らしき物が一つだけ御坐いますが、先代橋の物と云ふ事でせうね。
唯、綺麗に上部が平らに成つてゐるのが氣に成りますが、木橋の橋脚跡と云ふ事なのでせうか。 |
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地覆部分に工事銘板が附て居りました。
昭和四一年十二月竣功の二等橋でありますね。 |
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高欄は此時代の定番的な柵の形であります。
して、全ての桁で繋つてゐる型でありますね。 |
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排水桝は斯う云ふ具合であります。
一寸珍しい意匠でせうか。 |
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ん!?
ええと、如何云ふ事でせうか、之は。
多分でありますが、歩道部分の側道橋の爲の工事銘板だつたのでは無いでせうか。
其が間違へて道路橋の方に附て仕舞つたとか云ふ結末の樣な氣がし無いでも無いであります。
まあ、見無かつた事にしまして左岸側へ移動致しませう。呵呵 |
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古館橋。
之は地覆の工事銘板で推察致しますに、左右兩岸で對稱の銘板でありますね。
して、何でせう、古館と云ふ名前の由來は、若かして近くに御城が在つたと云ふ處から來てゐるのでせうか。 |
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武茂川。
親柱の意匠に凝る樣に成つたのも、斯う云ふ年代の特徴でありますね。
日本も豐に成つた證でも有るのでせう。
併しまあ、別段見所も無いかな共最初は思つてゐたのでありますが、尖頭型の橋脚が殘つてゐたり、其々内容の違ふ工事銘板が附てゐ度りと、
中々如何して、結構見所の有る物件でありました。
以上、御附合有難う御坐いました。 |