 |
此方は鹿島川が蛇尾川に合流する所から六百米程の上つた所に架る、栃木縣道一七七號線の橋であります。
も少し分り易い書方でありますと、火葬場から四百米程南下した邊、と云ふのも分り辛いでありますね。呵呵
まあさう云つた田園地帶の、一見すると農用道の橋と云ふ感じでありますが、歴とした縣道の橋であります。
して、まあぱつと見今時のガアドレイル高欄の橋の樣でありますが、良く見れば下の方に親柱が御坐います。
之で結構な年代の橋と分りますが、其實如何でせうか。
と云ふ事で此方、右岸側から見て行き度いと思ひます。 |
 |
昭和三十一年四月竣功。
多分。
年の部分は分るのでありますが、月の部分が判讀し難く、多分文字の形から四月であらうと推察し度次第であります。
如何にも此年代らしく、混凝土に文字が彫られてゐる銘板であります。 |
 |
ごごうばし。
此方も一文字目の「ご」が「ふ」に讀め無くも無いと云ふ感じでありました。
此年代でありますと未だ時々正假名遣ひを見掛ますが、此方はさうでは無く殘念でありました。 |
 |
高欄はガアドレイルに交換されて居ります。
多分、勾配を一定にする爲路盤が結構嵩上された度ので、元からの高欄では高さが低く成つた爲の措置では無いのでせうか。
多分、元からの高欄は混凝土管を一、二本使つた物では無いかと推察致します。
では左岸側へ移動致します。 |
 |
鹿島川。
綺麗な楷書。はあと() |
 |
五郷橋。
「橋」の部分が完全に埋れて居ります。 |
 |
桁を見る爲右岸側へ戻らうとし度時に左岸側の護岸を見ました。
さうした處、三世代に亙つたであらう石積が確認出來ました。
先代、若くは先々代の橋はもつと低い位置に架つてゐたのでせうか。 |
 |
横から主桁を見ました處、混凝土T字桁でありました。
如何にも昭和卅年代の橋らしく素敵であります。
併し地覆部分が手荒く改修されて居りますね。
元の面影は皆無であります。 |
 |
して、上流側の護岸は手荒く現代的であります。
之は水害で遣られましたかね。
其と、 橋臺下部が段差に成つてゐるのでありますが、之つて舊橋の橋臺を再利用し、其上に今の橋臺を作つたのでせうか。
まあ、中々に歴史が刻まれてゐる橋が見られて良かつたであります。
以上、御附合有難う御坐いました。 |