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矢板市のと或る處に木橋が在ると教はりましたので行つて來ました。
途中の山道、念の爲にと熊避の鈴を鳴し乍自轉車を漕いでゐましたら、地元の方々に怪訝さうに眺められました。
と云ふか寧ろ、逆に大丈夫なのかと此方が訊き度かつた位であります。
何しろ、數年前は近隣で熊の目撃談も有つた地域が近いのでありますから。
と云ふ事は扨措き、えゝ、確に木橋であります。
でありますが、昔乍の木橋とは違ひ、鐡桁に路盤が木材と云ふ出立でありましたが、木橋は木橋、
逆に如何云ふ作りに成つてゐるのかをしつかり觀察して見る事に致しました。
不取敢此方、左岸側から見て行き度いと思ひます。 |
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正面から。
此處からの眺めはほぼ昔乍の作りと大差無く見えます。
強て云へば、拙が知つてゐる木橋は兩側の車止(で良いのかな)の部分が丸太の儘だつた、と云ふ處位でせうか。
但し路盤等が螺旋止だつたか如何かは記憶に定かでは有りません。
何しろ、廿五年近くも前に見たきりでありますから。 |
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橋臺部分。
ううん、一寸逆光で見辛いでありますが、之は若かして、先代の橋が老朽化したので架替られ、橋臺は其儘に今の木橋にしたと云ふ事でせうか。
鐡桁の下に更にH鋼を置いて高さを調節してゐる樣でありますし。
然し嗚呼、さう云ふ事をされますと、俄然先代の橋が如何だつたかが知り度く成つて仕舞ではありませんか。
多分に規格物混凝土桁橋だつたのでせうけれど。
併し、當然と云へば當然でありますが、螺旋、長いでありますね。
因に此方の河川名、江川と云ふさうであります。
同名別河川が在りますので、一寸混同し勝ちな感じであります。
では右岸側へ移動致します。 |
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横から。
成程、車止も單に置いて固定してゐるだけでは無く、切缺を作つて組んで固定してゐるのでありますね。
ん、と云ふか橋臺の下側、石積でありますかね。
嗚呼、と云ふ事は、元々は昔乍の木橋だつたのでせうか。
何か手荒く見たく成つて仕舞ます。
無理でありますが。 |
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斯う云ふ坐金の配置は強度的措置なのでせうか。
路盤部分はきちんと切缺を入れてゐる邊、手間が掛るのでありますね。 |
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當り前でありますが、きちんと竝んで居ります。
混凝土橋依り手間でせうかね、木橋。 |
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如何でも良い大きさの比較寫眞。
流石に木は經年劣化で痩せて居りますね。
併し之だけの木材、間伐材なのでせうか。
折角の以前の植林事業だつたのでありますから、是非共斯うして有效活用した方が良い樣な氣が致します。
地域に依つては森林鐡道迄敷設してゐたのでありますものね。
以上、御附合有難う御坐いました。 |