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まさかの平野部、而も斯う云ふ場所に斯う云ふ物件が在るとは事前に一切知ら無かつたものでありますから、鐵索と主塔見た時には思はず歡聲上げて仕舞ひました。
まさかの吊橋の廢橋だと。
唯、良く見れば人道橋では無く、如何やら導水管の吊橋の樣でありましたが、其でも吊橋は吊橋。
而も見事な廢物件でありましたから喜び勇んで見る事に致しました。 |
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實は此程度に近附て初めて水道管か排水管を通してゐたのだなと判つたのであります。
正直、最初は小柄乍も人道の廢吊橋を期待してゐた等とは恥づかしくて云へません。
では、此方右岸側から見て行きます。 |
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可愛らしいであります。
其と、川面へ降りる爲の階段不揃ひさとか、色々と素敵な部分が多いであります。 |
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右岸側のアンカレイジ。
アンカアボルトが出てゐて、フツクで固定されてゐるのでせうか。 |
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左岸を望む。
彼處から何れ位の太さの管が出てゐたのでせうか。
と云ひますか、何かアンカレイジ等々、色々と右岸側とは違ふ氣が致します。 |
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ぱつと見に、何か左岸とは鐵索の状況が隨分違ふ樣な氣が致します。
併し一體如何云ふ状況で切れたのでせうか。
何か、錆びに因る經年劣化とは違ふ樣な氣も致します。
では左岸側へ移動致します。 |
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左岸側のアンカレイジであります。
導水管が通る部分と一體化して居ります。
と云ふか、本來で有れば斯う云ふ姿に成つてゐ無いといけないと思ふのでありますが、右岸側には一體何が有つたのでせう。 |
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嗚呼、矢張左岸側の鐵索も結構劣化してゐるのでありますね。
主塔の罅も中々でありますが。 |
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斯うして見ますと、右岸側は少し無理に通してゐた樣に見え無くも無いであります。
唯、だつたらも少し良い鹽梅に架橋すれば良かつた樣にも思ふのでありますが、其處は其、色々な事情が重つて仕舞つたのかも知れません。
併し何時頃廢されたのでせう。
架橋自體は多分に昭和卅年代前半だらうと思ふのでありますが、廢止時期、圃場整備等々と一緒だつたのだとしますれば、
昭和五十年代後半頃だつたのでは無いかなと推察する次第であります。
まあ不取敢、珍しい物件が見られました。
以上、御附合有難う御坐いました。 |