2674年 11月 4日 探訪
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【其五】からの續きであります。 【現在地】 藪に入つてから卅米程でありますが、未だ道形は殘つて居ります。 其とまあ、幸ひ時期的に蟲が少いと云ふのも有るでせうが、蜘蛛の巣等を氣にする事無く進めてゐるのは樂であります。 唯、念の爲野生動物と出交さ無い樣に、熊避けの鈴は鳴らし乍進んでは居ります。 と云ふか之、確に道なのだけれども、地圖で如何にも通行可能な樣な描き方してゐるのつて如何よ。 無理でせう。 と云ふかもう廢道でせう、之。 |
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でもね、實は此處、手荒く樂しいのであります。 何しろ鳥の囀り以外聞こえ無いのでありますから。呵呵 |
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と、和んで居りましたら道が不鮮明に成つて來ました。 |
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嗚呼、流石にもう之は自轉車同伴は嚴しいであります。 仕方が無いので、距離にして百米程でせうか、一旦分岐迄戻つて自轉車を置いて來る事に致しました。 |
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【現在地】 大體此邊でせうか、突如右手に謎の平場が現れたのでありますが、一寸此處で道形が不鮮明に成りました。 |
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GPSを頼りに致しますと、此藪の先の樣であります。 |
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良かつた、道形が復活致しました。 |
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をゝ、而も右手、南側に尾根が在る爲か日蔭に成つてゐる御蔭で、餘り植物が繁殖してゐ無い樣であります。 併し面白いでありますね、舊道は尾根の右側を囘り込む樣に進み、舊々道は左側を囘る樣に進んでゐたとは。 |
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丸で緑の隧道であります。 併し歩き辛いと云ふ事は無いので助かります。 |
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右に折る邊でせうか、明い處が見えて來ましたので、そろそろ拔る頃だと思ひます。 |
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道形の部分は大丈夫なのでありますが、何と云ひますか、ねえ。 レイテの地上作戰つて、斯う云ふ樣な場所を歩き廻つたのだらうかとか、何かふと思つて仕舞ました。 |
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鐡塔やガアドレイルが見えてほつと致しました。 併し此處は何の邊なのか、此時は皆目見當附ませんでした。 |
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ガアドレイルが始まる邊からは一應舖裝が載つてゐるかも知れ無い、と云ふ感じでありました。 其と、畑も在る、と。 して、鐡塔は無電の中繼局か何かかと思はれます。 |
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【現在地】 何と、此處は現道の直横でありましたか。 併し現道は手荒く開鑿されて通つてゐると云ひますか、急峻な崖を大幅改修してゐると云ふ感じでありますね。 嗚呼もう之、當時の舊々道は完全に消失してゐるのは間違ひ無いでせう。 |
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手荒く下りますよ。 まあ其はさうでありますよね。 何しろ、舊道は七百米程度、現道は四百米程度で解消する標高差を、此處迄ほぼ平地で來て二百米程度で一氣に解消するのでありますから。 |
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舊々道、實際には少し左右に折乍進んでゐた樣でありますが、現道との兼合で、今は一直線状態でありました。 扨、奧の街燈が見える處が舊道との合流點であります。 いやあ、良い探索が出來ました。 一先づ進むと致しませう。 |
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【現在地】 後はまあ、ほぼ平和的に斯う云ふ舊線形跡が點在する區間が暫く續きます。 【其七】に續く。 |