2673年 10月 7日 11月 18日 探訪
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【現在地】 國道一一九號(通稱日光街道)との此何氣無い普通の十字路交叉點、之が元々は斯う云ふ形では無く、丁字路的な桝形だつたと云はれ度ら、俄に信じられるでせうか。 さう、其が東北自動車道の開通と同時期だと思ふのでありますが、斯樣に改修されまして、廣々とした十字路交叉點と變貌した譯であります。 其から約四十年、隨分と變つたと云へば變つたと云へますし、其儘と云へば其儘と云ひますか、其でも舊線形部分が殘つてゐるのを航空冩眞で確認出來ましたので、 今囘は此處徳次郎町から大谷街道と合流する田野町迄を、出來る限り辿つて行かうと思ひます。 因に此方徳次郎でありますが、正式には「とくじろう」と讀むのでありますが、栃木縣民の多くは「とくじら」と讀んでゐる筈であります。 其はきつと、正假名遣ひ表記の「とくじらう」から來てゐるであらう事は想像に難く無いのでありますが、 戰後の字音假名讀みでも「とくじらう」と其儘讀むのが定着して仕舞つた所爲で、さう成つたのでは無いかと推察する次第であります。 まあ其は措いといて、進むと致しませう。 |
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して、此處が舊線形部分であります。 場所で云ひますと、徳次郎交叉點の南側部分の横斷歩道に當る部分であります。 此方は元々の幅員の儘殘され、新に十字路交叉點が出來た物でありますから、若しかしますと角の御屋敷は隨分と敷地が削られて仕舞つたのでは無いでせうか。 其と此方、時間帶指定で通行規制が掛つて居りますが、多分此處も文盲が多くて困つてゐる事だらうと想像致します。 |
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正に舊街道乍の幅員、良いでありますね。 と云ひますか、之で昭和四十年代半ば頃迄現役だつた譯でありますから恐れ入ります。 で以て、目の前にコンビニが在るのでありますから、御察し下さいと云ふ譯であります。 |
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元々は緩く左右に折つつ進んでゐたのが、現道では眞直に進む樣に成つたと云ふ事でありますね。 駐車場の線引が面白い形であります。 と云ひますか、此處が道路だと氣附か無い人、結構多い樣な氣が致します。 |
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舖裝の切目好きには嬉しい光景であります。 で以て、歩道の段差が地味に直角合流を主張して居ります。 |
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左右の安全を愼重且つしつかりと確認してから横斷し、とつとと元の道を進みます。 御堂とサイレンの組合せが何共、實際。 嗚呼、でも今は火見櫓に半鐘ぢや無くて、之だけで濟んで仕舞ふのでありますね。 併し改て良く見た事無かつたのでありますが、サイレンの一番上は赤く塗る物なのでありますね。 多分。 |
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中々如何して、可也良い雰圍氣に成つて來ました。 嗚呼多分之、山竝とかはほぼ戰前、否、遙か昔から變ら無い景色を"今"眺められてゐるのだらうなと思ひますと、手荒く嬉しく成つて來ます。 此道の曲り具合も素敵でありますしね。 と云ひますか、之で昭和四十年代半ば迄現役だつたとは。 左手の御墓、當り前に明治とか刻んで有りまして、流石だなあと思ひました。 |
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此方の右側、後年に成り地味に擴幅されてゐるのでせうか。 丁度左側の街燈の柱の影が有る處、地味に電柱が建つてゐた樣な丸味が有りますし。 併し新しい道路が出來始めてゐたとは想定外でありました。 でも完成後交叉點が出來、すつかり景色が變はつて仕舞ふ前に寫眞が撮れて良かつたであります。 |
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此處で丁度消防署の裏手邊でせうか。 其と、左手から合流する道は昭和五十年代頃に成つてから出來たのだと思はれます。 して、右に折て進みます。 |
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曲り角の内側、意外と奧まつた處に境界標が立つてゐるのでありますね。 用地的には案外廣く取られてゐる、と云ふ感じでせうか。 併し斯う云ふ折具合、素敵であります。 明かに道の左右で土地の高さが違ひますのてせ、さう云ふ處を通したのだなと云ふのが分りますし。 嗚呼、屋敷森も良いでありますねえ。 良き日本の風景だと思ひます。 【其二】に續く。 |